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『ガンダム Gのレコンギスタ』「女の人ってすごいな」の意味を考えてみた。

 2020年5月28日執筆
この記事はGのレコンギスタのネタバレが含まれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ベルリは最終回で「女の人はすごいな」と言います。これは自分は全く過去を振り切れていないのに、女の人たちは振り切れていてすごいなと言ったという話です。

 しかしここで疑問が生まれます。女の人はすごいのでしょうか?。このセリフはベルリの本心ではあるのでしょうが、それが作り手が「女の人はすごい」ということを伝えるために言わせたセリフなのでしょうか。
 
 確かに女の人にはすごい人はたくさんいるでしょう。しかしすべての女の人がすごいわでないことはGレコ本編でしっかりと描写されています。
 
バララはマスクにフラれた後やけになってユグドラシルに乗り込み、めちゃくちゃな攻撃をしたあげく爆死します。

 

2020年6月22日追記

 バララはユグドラシルから脱出したものの、脱出ポットは爆発に巻き込まれています。そのため死んだも、生きているともとることができますが、この記事では「バララは脱出ポット事爆発に巻き込まれて死んだ」として書きました。

 仮にバララが生存していたとしても、マスクのことを振り切った「すごい」女の人になっているかどうかはわからないので、どちらにしろ「すごくない」女の人として描くことができています(そもそもベルリだっていつまでの「すごくない」状態ではないでしょう)。

 

 

マシュナー(トワサンガに所属している熟女っぽい艦長)も恋人が殺されてからおかしくなって周囲を巻き込みながら死にます。

 このように「すごくない」女の人もGレコにはたくさん登場します。しかもご丁寧にこのセリフが言われる数話前に。

あんまり人が死なないGレコにおいて死人は必要不可欠の分しか描かれていません。たとえばカーヒルやデレンセンなどです。しかしあくまでこれは描かれているか、描かれていないかの問題であって、描かれていない部分でGセルフやアルケインに攻撃された結果直接的間接的問わず死んでいる人はたくさんいるのでしょう。
ただベルリとしてはそういう人はいないはずだと考えながらでないと動けないので、あんまり描かれていないし、考えないようにしているのです。

 そのためわざわざ描かれた二人の女性の死(およびそれを描くためのロックパイの死)は作品として必要不可欠な死だったと考える方が自然です。

 別にフラれたことをひきずらないことがすごいことがどうかはわかりませんが、ベルリはひきずりたくないと思っているからこういうことを言ったのでしょう。
 ただそれはよりによって自分が殺したバララのことを認知していないから言えることです。
 フラれて傷ついているのは、ベルリが男であるからではなく、単純にベルリ個人がフラれることに関して弱いからです(それが悪いわけではありません)。
 しかしそんなことも考えるのも嫌なぐらい疲れ切っているのか、それかまだ若いからなのかベルリは「女の人ってすごいな」とでも言うしかないのです。

 おそらくベルリは近いうちに違う女の人のことを好きになるのでしょう。そしてまたフラれるのか、それとも上手くいくのかはわかりませんが、そうやって少しずつ成長していくのでしょう。

 

この記事はあくまで私の見方です。読者の方がGレコをより楽しめる素材の一つのになれば幸いです。

 

 

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