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アニメ解説『オーバーマン キングゲイナー』とはどのような物語なのか、エクソダスとは何か。前半はネタバレなし、後半はネタバレあり。

『オーバーマン キングゲイナー』は『ガンダム』、『イデオン』、『ダンバイン』、『ブレンパワード』などで知られる富野由悠季監督が作られた名作アニメです。明るい作風と魅力的なキャラクター、熱血な主題歌、OPのダンスなど印象的な要素も多く、今なお強い人気を誇ります。


 この記事では前半はネタバレなし、後半はネタバレありでキングゲイナーがどのような話なのか、独自会社で解説していきます。

 

キングゲイナー』とはずばりエクソダスする話です。

 辛い雪の中の管理社会を生きる主人公たちは、自分たちの住んでいるコロニーをいつのまにか巨大な乗り物で引っ張り、人が住める環境へ逃げます。それこそがエクソダスです。

エクソダスの目的地ヤーパン、日本のことです。なぜ日本なのでしょうか、確かに日本は素晴らしい自然環境に恵まれた立地ではありますが(そんな自然をめちゃくちゃにしている人がいて心苦しいですね)他にもいい場所はたくさんあります。

私が思うにこの作品は現実世界への復帰を促した作品です。だからこそアニメの制作国であり、視聴者の多くが住んでいるであろう日本が目的地なのです。
しかい現実の日本はそこまで良い環境ではありません、雪のような自由のないひどい管理社会でもあります。
キングゲイナーの目的地が日本ならば出発点も日本なのです。

つまり『キングゲイナー』とはつらい現実から、作品を経由し、精神力や発想力、元気を手にする旅であり、視聴後に現実世界に復帰することで、エクソダスを完了するというメタ的な話でもあるのです。

 

 

 


ここまでで前半終了です。下へスクロールしていただければ、そのままネタバレありの後半が見られます。

『オーバーマン キングゲイナー』に興味がある方はインターネット上で一話が公式配信されていたりしますので、検索してみてください。
 宣伝ではないですが2020年6月26日現在
Dアニメストアならば初月無料月額400円で『キングゲイナー』はじめ『Gのレコンギスタ』、『ターンエーガンダム』『ブレンパワード』『リーンの翼』『ダンバイン』など様々な名作アニメを見ることができます。
 上記作品もインターネット上で一話などが無料配信されているので、興味がある方はぜひ視聴してみてください。
バンダイチャンネルならば初月無料月額千円で上記の作品を含む多くの富野由悠季作品が見られます。
興味がある方は検討してみてください。

 

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 以下ネタバレありです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『キングゲイナー』は最終回ヤーパンにはたどり着きません。俺たちの旅はまだまだこれからだぜという感じで終わります。しかしそれだからこそ良かったのです。
 物語を見ている中で受け手は確実に変化することができますし、喜怒哀楽を覚えたりします。しかしそれは受け手いる行為に過ぎないのです。
 物語を見るという行為にはとても意味がある行為だと思います。しかし物語の中で王になろが英雄になろうが、勇者になろうが、自分がそれらになれるわけではありませんし。
 ハーレムや逆ハーレムを作ろうが、恋人ができようが、自分に恋人やハーレムが出来るわけではありません。
 そういう作品には、そういう作品なりの魅力があるのですが、下手すると現実よりも物語の中の方が居心地が良いと感じた人が、自分の現実を犠牲にしてまで依存してしまう可能性もあります。
 それがダメな行為だと限りませんが、『ガンダム』を作った作り手には思うところがあったのか。『キングゲイナー』以降同じ流れを組む作品が続いて行きます。
 それらの作品は主人公(たち)は何かをやり遂げて達成感を味わうものの、まだまだこれからでこれからも前に進み続けようというと感じさせられる強さがあります。また見ている中でいろいろ考えさせられる要素も増えていきました。

 『キングゲイナー』では主人公ゲイナーは二人の美人サラとシンシアといい感じになってますが、別に付き合うわけではありません。かといって同性であるかっこいい年上のゲインと何かあるわけはないです。アデットとも仲良くなりますが、恋愛関係になったりしたりはしません。

 だからと言って『キングゲイナー』は視聴者を見下している作品ではありません。アニメなんて見るなと言っている作品でもありません。
 『キングゲイナー』の主人公ゲイナーはロボットゲームのチャンピオンであり、それを誇りにして戦っています。そしていつのまにか現実世界でもロボットですごいことを成し遂げたりします。
 ゲイナーの場合はロボットゲーム感覚がそのまま現実のロボットバトルにも通用されるということがありますが、それを差し引けば第一話段階の「俺はゲーム内でチャンピオンになったのだ」というゲイナーと、最終回段階の「俺はアニメ内で世界を救ったんだ」という視聴者の段階は仮想世界で何かを成し遂げたという点では全く同じと言っても過言ではありません。
 『オーバーマン キングゲイナー』は物語を楽しんだ受け手に現実世界でもやっていけるぞと、そっと背中を押した作品だと言えるのではないでしょうか。

 

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。他の記事も読んでいたければとても嬉しいです。

 

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