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『ガンダム Gのレコンギスタ』クリムはなぜ「天才」なのか、ミックはなぜ「美人」なのか。


 『ガンダム Gのレコンギスタ』にはクリムというキャラクターがいます。彼は自称天才です。しかし本編中結構ポカしていたりします。ならばクリムは天才ではないのでしょうか。
 そんなことはありません。彼はいくつもの戦いを潜り抜けてきました。大「天才」や「世界一の「天才」かどうかはわかりませんが少なくともそれなりに天才です。
 私たちはみんな天から才能を与えられて生まれてきています(この表現が読者一人一人のあの世観、宗教観、生死観と一致するかはわかりませんが、ここでは言いたいことの雰囲気が伝われば良いです)。その才能が花開くか、使いこなせるのか、時代性にあっているかはわかりません。
クリムは本編の描写を見るに才能を(少なくとも)それなりに生かせています。それはなぜでしょうか。私はミックがクリムのそばで太鼓持ちをしてくれたからだと思います。
ミックは本編中クリムの「俺は天才(自称)だ」という言動に、概ね肯定してくれます。都合よく調子を合わせてくれているというかもしれません。少なくとも否定したり、馬鹿にしたりはしません。
クリムは子どもの頃経済的には充実したでしょうが、精神的にどうだったかはわかいrません。少なくとも父にいろいろと思うところがあります。にもかかわらず拗らせたりせず、無事生存できたのは、ミックがいたからでしょう。

しかしそれならばミックのような美女がそばにいなければ、そこそこ天才の人たちは才能を発揮できず、死んでいくしかできないのでしょうか。

 私は半分はそうだと思いますし、半分は違うと思います。
生きていく上で他者とのかかわりは必要だと思います。それが直接会うのか、本やネットなどを通して会うのか、『ガンダム Gのレコンギスタ』など作品を通しで出会うのかはわかりません。どの選択肢もあってよいと思います。

またミックが美女だとして、それは、なぜ美女なのでしょうか。生まれ持ったものもあるでしょうが、それだけではないでしょう。綺麗に生まれたのに、どこまでもひどくなっていく人もいれば、生まれた時は微妙でも気づけば美しく成長している人もいます。
また見かけは美人でも、全然魅力的に見えない人もいれば、見かけは美形でなくてもものすごく魅力的に感じる人もいます。
私は周囲の人からの扱いと自分の心の持ちようによって人は美しくも醜くもなれると思っています。
そのためミックが美人である理由は、クリムがもともとそれなりに美人だったからとうのもありますが、クリムが良い感じに評価してくれたからというもの大きいのではないでしょうか。
よっぽど自身がないとあの髪の長さと、リボンと服装、そして化粧はできないでしょう。金髪の髪だって実は染めていて、地毛は他の色かもしれません。

つまり天才クリムと美女ミックのペアは

「ある程度天才のクリムが自分のことを評価し支えてくれる美人ミックに支えられて、天才と美人のペアとして活動できている」

さらに
「ある程度天才のクリムが自分のことを評価し支えてくれるミックを評価して支えた結果、ミックは美人になり、そんなミックがクリムを支えてくれるから天才と美女のペアとして活動できている」
と言えるかもしれません。

 クリムとミックは『Gのレコンギスタ』に登場する好ましく、憧れるペアです。自分にもそんな相手がいれば良いな思うかもしれません。
しかしそんな二人は、天才イケメンと美女に支えられたお互いが輝けるのではなく、お互いに一緒に入る結果、自然と天才イケメンと美女になったのかもしれません。
周囲にいる普通の人が普通の人同士を大切にしていけば、いつの間にか、天才イケメンと美女のペアになれるかもしれませんね。

 

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